文庫で出ていたので、再度読んでみた。
私にはやはり合わなかった。
上巻の柔道を中心に描かれた部分で断念したので、
今回は下巻のみ。
力道山について書かれているところを中心に読めば面白いのでは。
梶原一騎など劇画チックな昭和格闘技で育った私には、
取材、資料データを集めて構築していくやり方が、
幻想やダイナミックさに欠けていた。
嘘でも良いから、幻想を抱かせてくれた、昭和とんでも格闘技本、
それを現在、吉田豪的にずんどこ暴いていく。
これが一番すんなり面白い。
先日YouTubeで聞いた吉田豪「堀辺正史について」のラジオが面白かった。
海賊男やベイダーのブレーンだった話、
さらにそのアイデアを発案したのがアントニオ猪木で、
実はベイダーはゴリラ人間をモチーフとしており、
さらに永井豪が加わりベイダーはロボットになる予定だったとか。
ビートたけしにキレて脛を蹴り続けたとか。
ただ、堀辺氏がプロレス業界に関わった話は興味深かった。
「社会を動かす力を持った力道山の人間性は凄い。
だから(当時)まだ社会と関わり合いが大きかったプロレスで、
明日に対する活力を与えていこうと思った」
この日本社会を動かすダイナミックさが力道山、その遺伝子、猪木にはある。
ベスト・セラーになったのは強さを追求した木村政彦に惚れるた人だろう。
その気持ちも凄く分かる。
ただ、人間性に問題があれど、社会を動かした力道山に
「幻想」を抱いてしまう。
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