夏休みを利用して35年ぶりに村松友視プロレス三部作を読んだ。
「当然、プロレスの味方です」には今話題の木村政彦vs力道山について書かれてある。
要は「ブラウン管に映し出された力道山のスター性が段違いだった」。
第三者がいくら掘り下げようとも、真実を探ろうとも、
揺らぐことのない真実。
それは何千万人もの心を揺さぶったのは力道山だった。
村松は見たままの当然のことを当たり前に書いているだけだが、
直後、直木賞作家になる卓越した文筆にて表現しているので面白くて解りやすい。
未だ、これに勝るプロレス本は生まれていない。
解説にはジャズ・ピアニストの山下洋輔も。
当時の猪木プロレスとフリー・ジャズのスリリングな即興は通じるものがある。
猪木が退いた後の大味な1990年代以降のプロレスに興味は無くなった。
90年代以降のドーム・プロレスを手本にアイドルがブレイクしたとか。
フリー・ジャズとアイドル、どちらが好きかは好みだけど、
私はジャズであり、猪木であり力道山である。
「合本 私、プロレスの味方です」は力道山〜猪木〜山下洋輔まで、
頭から尾っぽまで、スリリングなフリー・ジャズを聞くがごとく濃い内容が詰まっている。
オーネット・コールマンの「ジャズ来るべきもの」のプロレス版である。
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