お偉い社長さん達がバーのマダムに操られ、
カンカン踊りで脚を上げ、
美人女将を巡って取引先と喧嘩する。
良い歳こいた専務が若い娘に熱を入れ、
若い部下に奪われる。
軍隊を経験し、今や企業の社長となり、専務となり、課長となった。
利益を追求し、商談を進め、ライバル企業と競い合う、
ネクタイ姿に仕立ての良いスーツ、
上司に頭を下げ、部下には怒鳴り散らす。
典型的な昭和のサラリーマンの拠り所は色気と酒と色恋沙汰。
リアリティを追求する「社会派ドラマ」と比べ、
非現実的と思われがちな「喜劇」のほうがよほど現実的。
「社会派ドラマ」におけるドラマチックな展開はフィクション。
会話の殆どが「笑い」や「冗談」で構成されている「喜劇」こそ
普段の我々の日常であり、ノンフィクション。
私が小さな頃にテレビでやってた「東宝サラリーマン喜劇」
重要な舞台となるのは「夜のバー」。
企業のサラリーマンでない私の憧れは子供の頃から変わらない。
自営業の私にとって美人マダムのいる行きつけの店は遠い。
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